40代、50代になり「夜中に途中で起きることが増えた」「朝早く起きてしまう」と睡眠が気になる方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんな40代、50代の中高年の方の睡眠について、体つくりの観点から解説していきます。
この記事は私が学んでいる健康睡眠指導士の学習内容をもとに書いています。
目次
睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ充分
睡眠時間は8時間睡眠が理想と言われますが、根拠はありません。日中に、眠気に襲われずに過ごせているか、朝スッキリと目覚めているからを判断基準の目安としていきましょう。
必要な睡眠量は、基礎代謝や日中の活動量によって個人差があります。体重1kgあたりの代謝量が多い赤ちゃんや子供、体格の大きなアスリートは、必要な睡眠時間も長くなります。野球の大谷選手は、練習後に4時間の昼寝と夜に7時間の睡眠を入れているくらいです。
性別 | 男性 | 女性 | ||||
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年齢 | 基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) | 参照体重 (kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) | 基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) | 参照体重 (kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) |
1-2歳 | 61.0 | 11.5 | 700 | 59.7 | 11.0 | 660 |
3-5歳 | 54.8 | 16.5 | 900 | 52.2 | 16.1 | 840 |
6-7歳 | 44.3 | 22.2 | 980 | 41.9 | 21.9 | 920 |
8-9歳 | 40.8 | 28.0 | 1140 | 38.3 | 27.4 | 1050 |
10-11歳 | 37.4 | 35.6 | 1330 | 34.8 | 36.3 | 1260 |
12-14歳 | 31.0 | 49.0 | 1520 | 29.6 | 47.5 | 1410 |
15-17歳 | 27.0 | 59.7 | 1610 | 25.3 | 51.9 | 1310 |
18-29歳 | 24.0 | 63.2 | 1520 | 22.1 | 50.0 | 1110 |
30-49歳 | 22.3 | 68.5 | 1530 | 21.7 | 53.1 | 1150 |
50-69歳 | 21.5 | 65.3 | 1400 | 20.7 | 53.0 | 1100 |
70歳以上 | 21.5 | 60.0 | 1290 | 20.7 | 49.5 | 102 |
逆に、筋肉量が減り、一日の活動も少ない高齢者は睡眠時間は短くなっていきます。高齢者が眠れなくなったという場合は、必要な睡眠時間が減ったので問題ない場合もあります。
睡眠の満足度が高い人はダイエットもうまくいく
良い睡眠=ストレスが少ない、食事や運動が上手くいっているサインと考えられます。私のトレーナー経験で、睡眠に何かしらの問題を抱えている方はダイエットも停滞気味な傾向になりやすいです。
- 不規則なシフト勤務(夜勤など)
- 夜中まで起きている
- 朝スッキリと起きれない
- 食事時間が不規則、食事内容が偏っている or 低カロリー
自分自身で変えられる部分にのみフォーカスして、改善していくのがポイントです。
毎晩、充分な睡眠をとれている人は、イライラせず、集中力が高く、ストレスレベルが低い、笑顔が多い傾向にあります。ストレスはダイエットの敵であり、その結果として暴飲暴食に繋がったりもします。
規則正しい食事、運動習慣が重要|ルーティンがあなたを守る
毎日、同じ時間に食事をする、一定の運動量を確保するなど固定のルーティンがあると、生活習慣を整えやすいです。私がおすすめするのは、理想の朝ルーティンを決めること。早起き、朝ごはんが就寝時刻、代謝向上、腸内環境の安定にも繋がります。
朝ルーティンとして実践されている行動として
- 起きて散歩
- 固定の朝ごはん(例:ヨーグルト、玄米、納豆、ナッツ、みそ汁)
- あさイチにストレッチポールで整える
- 朝筋トレ(朝活)
など。朝から元気で過ごせるのは、夜の過ごし方がよい証拠であり、人生の目的・目標をしっかりと持っているからです。
睡眠中のイビキ・呼吸停止や足のむずむず感・ぴくつきも注意
睡眠関連の病気によって、不眠や日中の眠気が起こる可能性もあります。疾患の場合は、睡眠障害の専門的な治療が必要です。
睡眠時無呼吸症候群は、中年以降の男性に特に多く、私のお客様にも一定数いらっしゃいます。CPAPや歯科的アプローチなど専門的な治療を受けることをお伝えしています。
むずむず症候群は、布団に入って数時間にわたって足がむずむずする不快感によって、寝つけない状態の疾患です。少しでも睡眠中の違和感、不快感がある場合も睡眠専門の医療機関を受診しましょう。
睡眠薬代わりの寝酒は睡眠の質低下、太りやすい要因になる
睡眠薬代わりにアルコールを飲む方がいらっしゃいます。寝つきは良くなりますが、夜間後半の睡眠が浅くなり、途中で起きたることも多く、睡眠の質低下を招きます。アルコールを飲んで寝る習慣に慣れてくると、寝つきが悪くなり、ますますアルコール量が増えやすいです。結果として、アルコール過剰摂取により、健康面にも悪影響がでます。
また、アルコールは鼻の粘膜を増やしやすいので、イビキや無呼吸に繋がり、睡眠の質低下にも。アルコールは適度に抑えておくのが良いでしょう。
40代、50代の健康的な体つくりの為の睡眠【まとめ】
40代、50代以降になると、睡眠の悩みを増えてきます。私の父親も夜中に何度も起きることがある悩みを持っていました。皆さんはいかがですか?
まずは、生活習慣を見直し、改善できる点があれば実行していきましょう。習慣は慣れるまでが大変ですが、自分のものになれば後は楽です。ぜひ、睡眠に対しても着目し、より良い健康状態を手にいれましょう。