香芝市のパーソナルトレーニングジムENRICH GYM 香芝の須田雅人です。運動指導をしていて、多くのお客様が難しいと感じるのが「股関節の動き」です。
スクワットやデッドリフトなどの股間節を中心に動かすトレーニングで、うまく動かせないと腰痛やひざ痛のリスクがあがります。また、日常生活に関しても股関節中心に歩いたり、階段を登ったりできると余分なエネルギーを使わず楽に動作ができます。
股関節のつくりと股関節周りの筋肉の役割
股関節は、脚と体幹を繋ぐ関節です。股関節がただしく使えて、動くことによって、効率的に身体を動かせます。
インナーマッスルの深層外旋六筋は、大腿骨の骨頭を骨盤側に引きつける役割があります。深層外旋六筋がただしく機能することで、股関節をスムーズに動かすことができます。
アウターマッスルの大臀筋は、体の中でも体積が大きな筋肉なので、大きなパワーを発揮します。
また、中臀筋は片脚立ちになって時に、骨盤が傾かないよう安定させる働きがあります。中殿筋の筋力が衰えていると、歩くたびに腰がくねくね動いてしまいます。
股関節の機能性が低下すると発生する動き
今回は、股関節周りの筋肉の機能性が落ちたときにみられる動きを紹介していきます。
①深層外旋六筋の機能性低下
深層外旋六筋の機能性低下が起こると、アウターマッスルである殿筋群が過度に使われます。殿筋群(とくに大きな大殿筋)は骨盤を後傾させる働きがあり、姿勢悪化に繋がりやすいです。
また、深層外旋六筋が硬くなると太ももの大腿骨頭が前方向に押し出され、股関節前側につまり感がでやすいです。
②中殿筋の機能性低下
中殿筋は、股関節を外転させる機能があります。機能性低下が起こると、片脚立ちになったときに挙げている脚側の骨盤が落ちて傾きます。この現象をトレンデレンブルグ徴候といい、中殿筋が働かない分、大腿筋膜張筋が頑張りすぎてしまいます。
大腿筋膜張筋は、股関節を内旋させる働きもあるので、過度に使われ過ぎると深層外旋六筋の機能性低下に陥ります。
大腿筋膜張筋が使われ過ぎた状態で、ランニングを行うと膝の外側を痛めるランナー膝(腸脛靭帯炎)にも繋がりやすいです。
動くのにも、安定させるにも必要となる股関節の機能性。機能評価し、ただしく使える状態にしてから筋トレを行うことで、変化を得られやすくなります。まずは、ご自身がどのような筋力状態、姿勢なのかを判断し、現状に合わせて適切なアプローチをとっていきましょう。